
東北大学では、学生・教職員・受験生の皆様からの様々な問い合わせに、AIアシスタント「HAGIBO(ハギボー)」が24時間365日お答えしています。HAGIBOは、東北大学の校章に描かれている「萩」とチャットボットの「bot」を組み合わせて生まれた、まん丸フォルムに紫色のハートマークが特徴的な愛らしいキャラクターです。
2021年3月の導入以来、HAGIBOは証明書発行方法から履修登録、施設利用まで幅広い質問に回答してきました。2024年4月からは最新の生成AI技術を搭載し、30カ国語に対応。より自然で的確な対話が可能になり、皆様の大学生活をさらに便利にサポートしています。
HAGIBOってどんなキャラクター?
HAGIBOは、工学部機械知能航空工学科(当時4年)の上條紗欄さんが考案した東北大学公式のAIアシスタントキャラクターです。学内公募で集まった65通の応募作品の中から、学生・教職員の投票により選ばれました。
デザインコンセプトは「東北大学の特色を生かしつつ、様々な文化を持つ人みんなにとって親しみやすいキャラクター」です。まん丸な白いボディは誰にでも受け入れられやすい形状で、紫色のハートマークは東北大学のスクールカラーである紫を取り入れています。頭部の萩の葉は、校章のモチーフである萩を表現しています。
語尾に「~はぎー」をつける愛らしい話し方も特徴です。この話し方は、キャラクター考案者とチャットボット運用チームの対話から生まれました。親しみやすさを演出することで、利用者がより気軽に質問できる環境を作っています。
なぜHAGIBOは生まれたの?
東北大学は2020年6月に「オンライン事務化宣言」を発表し、窓口フリー・働き場所フリー・印鑑フリーを柱とする業務のDXを推進してきました。その中で、「どこに行けばどんな情報を受け取れるのかわからない」「情報が多すぎて必要な情報にたどり着けない」という課題が明らかになりました。
この課題を解決するため、AI技術を搭載したチャットボットの導入を決定しました。全学対応かつ多言語に対応するチャットボットの導入は、国立大学法人として初の取り組みでした。情報探索から申請までをオンライン上でシームレスに行える環境を整備することで、利用者の利便性向上を目指しました。
キャラクター公募を行った背景には、より多くの人に親しみを持って利用してもらいたいという思いがありました。可愛らしいキャラクターが応対することで、チャットボットをより身近に感じてもらい、積極的に活用してもらえる環境づくりを目指しました。
HAGIBOができること・提供する価値
HAGIBOは現在、東北大学の14のウェブサイトに設置され、年間を通じて様々な問い合わせに対応しています。主な対応内容は、証明書発行手続き、履修登録方法、施設利用案内、入試情報、事務手続きマニュアルなど多岐にわたります。
特に活躍しているのが入試シーズンです。「こんな質問してもいいのかな」という軽い疑問でも、HAGIBOになら気軽に聞けるという声が寄せられています。電話や窓口では聞きづらい内容も、チャット形式なら心理的ハードルが下がるという利点があります。
教職員の業務効率化にも貢献しています。情報部デジタル変革推進課では、VDI(仮想デスクトップ)のヘルプデスク業務の一部をHAGIBOが担当し、電話対応の負担を大幅に軽減しました。限られた人的リソースを、より重要な学生サポート業務に振り向けることが可能になっています。
生成AI導入でさらに進化したHAGIBO
2024年4月、東北大学は国立大学法人として初めて生成AI応対チャットボットを導入しました。この実現には、株式会社MAKOTO Primeと株式会社miiboの技術協力がありました。
従来のルールベース型チャットボットでは、事前に想定した質問パターンと回答を一対一で登録する必要がありました。しかし生成AI技術の導入により、PDFやウェブサイトなどの非構造化データから必要な情報を自動で検索し、自然な文章で回答を生成できるようになりました。
この進化により、「さっきの質問についてもっと教えてください」といった文脈を踏まえた会話が可能になりました。また、多様な表現での質問にも柔軟に対応でき、より人間らしい温かみのある応対を実現しています。運用面でも、年度更新時はPDFを差し替えるだけで済むため、メンテナンスの負担が大幅に軽減されました。
HAGIBOに会いに行こう!
HAGIBOは東北大学公式ウェブサイトをはじめ、各学部・研究科のウェブサイトに設置されています。画面右下に表示される紫色のアイコンをクリックすると、HAGIBOとの会話を始められます。
2024年7月からは、在学生向けにLINEでも利用可能になりました。学生団体TOHOPEが中心となって開発した専用版では、学生生活に特化した情報提供を行っています。スマートフォンから手軽にアクセスでき、移動中でも気軽に質問できる環境を整えています。
利用方法は簡単です。知りたいことを自然な言葉で入力するだけで、HAGIBOが最適な回答を探してくれます。「お腹空いた」と入力すれば学食の営業情報を、「証明書」と入力すれば発行手続きを案内してくれる、頼れるパートナーです。
よくあるご質問
Q
HAGIBOは何語に対応していますか?
2024年4月の生成AI導入により、HAGIBOは30カ国語に対応しています。日本語、英語、中国語をはじめ、世界中からの留学生や研究者の問い合わせに、それぞれの母国語で適切に回答できるようになりました。
Q
HAGIBOはいつ利用できますか?
HAGIBOは24時間365日、いつでも利用可能です。夜間や休日でも、証明書発行の方法や履修登録について質問できます。時間を気にせず、必要な時にすぐに情報を得られるのが大きな特徴です。
Q
どんな質問に答えてくれますか?
HAGIBOは、在学生の証明書発行手続き、履修登録方法、施設利用案内から、受験生向けの入試情報、教職員の事務手続きマニュアルまで、幅広い質問に対応しています。「お腹空いた」といった日常的な質問にも、学食の営業情報を案内するなど、柔軟に対応します。
Q
HAGIBOの名前の由来は何ですか?
HAGIBOは、東北大学の校章に描かれている「萩(はぎ)」と、チャットボットの「bot(ボット)」を組み合わせて名付けられました。工学部の上條紗欄さんが考案し、学内公募で65通の応募の中から選ばれた名前です。
Q
スマートフォンでも使えますか?
はい、使えます。東北大学のウェブサイトにスマートフォンでアクセスすれば利用できます。さらに2024年7月からは、在学生向けにLINEでも利用可能になりました。移動中でも気軽に質問できる環境が整っています。
Q
生成AIになって何が変わりましたか?
2024年4月の生成AI導入により、より自然な会話が可能になりました。「さっきの質問についてもっと詳しく教えて」といった文脈を踏まえた質問にも対応できるようになり、多様な表現での質問も理解できるようになりました。また、温かみのある人間らしい応対を実現し、30カ国語への対応も可能になりました。
Q
HAGIBOはどのように学習・改善されていますか?
生成AIを搭載したHAGIBOは、大学の公式文書やウェブサイトの情報を基に回答を生成しています。情報の更新時にはPDFやデータを差し替えることで、常に最新の情報を提供できるようになっています。また、利用状況の分析を通じて、継続的な改善を行っています。
これからのHAGIBO
HAGIBOは、東北大学のDX推進の象徴として、これからも進化を続けます。将来的には、事務手続きのガイド役として、申請書の記入支援や手続きの進捗確認など、より高度なサポートも計画しています。学生・教職員・受験生の皆様にとって、なくてはならないパートナーとして、24時間365日、いつでもどこでも皆様のそばで支援を続けます。東北大学の新しい窓口サービス、HAGIBOをぜひご活用ください。