eAssistant Concierge|シャープが提供するAIコンシェルジュサービス

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宿泊業界では、人手不足による接客業務の負担増加と、訪日観光客増加に伴う多言語対応の必要性が大きな課題となっています。これらの課題に対し、24時間体制での対応を維持することは、多くの施設にとって困難な状況です。シャープ株式会社が開発したeAssistant Conciergeは、スタッフに代わってAIのコンシェルジュがゲストの質問に回答し、施設や観光スポットを案内する新しいサービスです。

本サービスは、株式会社miiboのAIエージェント基盤を活用し、ゲストが自身のスマートフォンを使って音声やテキストで質問すると、AIコンシェルジュが適切に回答します。施設のウェブサイトのURLやPDF、Microsoft® Excelを登録するだけで、客室の設備や季節のイベント情報、周辺の観光スポットなどをコンシェルジュに学習させることができます。日本語と英語に対応し、24時間いつでも応対が可能なため、ゲストの満足度向上に貢献します。新たな機器の導入が不要で、QRコードを読み取るだけで利用開始できる手軽さも大きな特長です。

目次

サービスの3つの主要な特長

eAssistant Conciergeの第一の特長は、AIのコンシェルジュが施設や周辺のスポットをゲストのスマートフォン上で案内することです。レストランや大浴場の営業時間、チェックアウトの方法など、ゲストからの様々な問い合わせに24時間対応します。客室に設置されたPOPやテレビに表示されるQRコードを読み取るだけで、すぐにサービスを利用できます。

第二の特長は、施設のWebサイトURLなどを登録するだけでコンシェルジュが情報を学習することです。シンプルで分かりやすいユーザーインターフェースの管理画面から、既存の資料を活用して簡単にAIに知識を与えることができます。PDFファイルやExcelファイルにも対応しており、施設のマニュアルや案内資料をそのまま活用できます。

第三の特長は、24時間いつでも応対が可能になりゲストの満足度の向上に貢献することです。日本語のほか英語にも対応しているため、訪日観光客とのスムーズなコミュニケーションが可能です。深夜早朝でも質問に対応でき、言語の壁を越えたサービス提供を実現します。

miiboのAI技術が支える高度な対話機能

eAssistant Conciergeの中核となる技術は、株式会社miiboが提供する会話型AI構築プラットフォーム「miibo」です。miiboのAIエージェント基盤により、自然な対話を通じてゲストの質問を理解し、適切な回答を生成することが可能となっています。単純なキーワード検索ではなく、文脈を理解した上で最適な情報を提供します。

miiboの技術により、曖昧な質問や複数の意図を含む質問にも対応できます。例えば、「明日の朝食について教えて」という質問に対して、朝食の時間、場所、メニューなど、関連する情報を総合的に提供します。また、会話の流れを記憶し、連続した質問にも自然に対応することができます。

この高度なAI技術と、シャープの使いやすいインターフェース設計が組み合わさることで、誰でも簡単に利用できる実用的なサービスが実現しています。技術的な複雑さをユーザーに感じさせることなく、自然な対話体験を提供します。

簡単な導入と柔軟なカスタマイズ

eAssistant Conciergeの導入は、非常にシンプルです。新たな機器の投資が不要で、ゲストは自身のスマートフォンを利用するため、初期コストを抑えることができます。管理画面から施設の情報を登録し、QRコードを客室に設置するだけで、サービスを開始できます。

コンシェルジュの話し方やビジュアルも簡単にカスタマイズが可能です。各施設のブランドイメージに合わせて、AIコンシェルジュのキャラクターや応答スタイルを調整できます。フォーマルな高級ホテルから、カジュアルなビジネスホテルまで、それぞれの施設に最適な対応が可能です。

情報の更新も管理画面から随時行えます。季節のイベント情報や臨時の営業時間変更など、タイムリーな情報をすぐに反映できるため、常に最新の情報をゲストに提供できます。紙の印刷物と異なり、情報更新のコストと手間が大幅に削減されます。

Inforiaとの連携による総合的なDX推進

eAssistant Conciergeは、シャープの宿泊施設向けインフォメーションサービス「Inforia」とシームレスな連携が可能です。Inforiaは、客室に設置されたテレビやタブレット、スマートフォンを介して、宿泊するゲストへの情報発信やゲストからのリクエストの受付などを、非接触・非対面で行えるクラウドサービスです。

両サービスをセットで導入することで、ルームオーダーの受付やレストランの混雑状況のアナウンス、ゲストの質問への応対など、一連の接客業務のDX推進に寄与します。AIコンシェルジュが情報提供を担当し、Inforiaが予約や注文の受付を担当するという役割分担により、効率的な運営が可能になります。

この統合的なアプローチにより、施設運営の効率化とゲスト体験の向上を同時に実現できます。デジタル技術を活用した新しい接客スタイルの確立により、競合他社との差別化も図ることができます。

期待される導入効果

eAssistant Conciergeの導入により、接客業務の効率化や省人化に貢献することが期待されます。スタッフが基本的な問い合わせ対応から解放されることで、より付加価値の高いサービスに注力できるようになります。特に人手不足が深刻な宿泊業界において、限られた人員で質の高いサービスを提供するための有効な手段となります。

ゲストにとっても、24時間いつでも必要な情報を得られることは大きなメリットです。フロントが混雑している時間帯でも、待つことなく情報を取得できます。また、英語対応により、言語の不安を感じることなく滞在を楽しめるようになります。

施設運営者にとっては、ゲストの問い合わせ傾向を把握できることも重要な効果です。どのような情報がよく求められているか、どの時間帯に問い合わせが多いかなどのデータを活用して、サービス改善につなげることができます。

よくあるご質問

Q

どのような施設で導入できますか?

ホテル、旅館、ビジネスホテルなど、規模や形態を問わず様々な宿泊施設でご利用いただけます。客室にQRコードを設置できる環境があれば、導入可能です。シンプルな仕組みのため、小規模な施設でも無理なく導入できます。

Q

ゲストはアプリのダウンロードが必要ですか?

いいえ、アプリのダウンロードは不要です。ゲストは客室に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取るだけで、ブラウザ上でAIコンシェルジュと会話を始められます。会員登録なども必要ありません。

Q

どのような情報を登録できますか?

施設のWebサイトのURL、パンフレットなどのPDFファイル、施設案内やマニュアルのMicrosoft® Excelファイルを登録できます。客室設備、レストラン情報、周辺観光スポット、よくある質問など、ゲストに提供したい情報を幅広く登録可能です。

Q

英語以外の言語にも対応していますか?

現在は日本語と英語に対応しています。ゲストが使用する言語を自動的に判別し、同じ言語で回答します。今後、対応言語の拡大も検討されています。

Q

情報の更新は簡単にできますか?

はい、管理画面から簡単に情報の追加・更新・削除ができます。営業時間の変更や季節のイベント情報など、タイムリーな情報更新が可能です。特別な技術知識は不要で、一般的なPC操作ができれば問題ありません。

Q

AIが答えられない質問があった場合はどうなりますか?

AIが適切な回答を見つけられない場合は、フロントへお問い合わせいただくよう案内します。また、回答できなかった質問は管理画面で確認でき、必要に応じて情報を追加することで、次回から回答可能になります。

Q

Inforiaとの連携は必須ですか?

いいえ、eAssistant Concierge単体でもご利用いただけます。ただし、Inforiaと連携することで、ルームオーダーの受付など、より包括的なデジタル接客が可能になります。

Q

サポート体制はどうなっていますか?

シャープの専門スタッフが導入から運用まで責任を持ってサポートします。初期設定、情報登録、運用方法など、きめ細やかなサポートを提供します。

今後の展望とサービスの進化

シャープは、今後も「eAssistant Concierge」の進化を通じ、さまざまな業界における円滑な接客業務や業務効率化に貢献するソリューションの提供に取り組むとしています。宿泊施設向けから始まったこのサービスは、将来的には他の業界への展開も期待されます。

AI技術の進歩に伴い、より自然で高度な対話が可能になることも予想されます。対応言語の拡大や、より複雑な質問への対応力向上など、継続的な機能改善が行われることでしょう。miiboの技術基盤を活用することで、最新のAI技術をタイムリーに取り入れることが可能です。

宿泊業界のDX推進において、eAssistant Conciergeは重要な役割を果たすことが期待されています。人とAIが協働する新しい接客スタイルの確立により、持続可能な施設運営の実現に貢献します。